信州大学山岳会ブログ Web雑人雑感

新人合宿2024

あーらよ！

皆様初めまして、会2の金子です。

今年も新入生の雪上歩行技術と山での生活力の習得を目指して、新人合宿に行ってまいりました。さらに今年はOBの力を借りずに、現役のみで合宿を完遂することも目標に据えました。その都合で伝統となっている槍ヶ岳へのアタックは諦めざるを得ませんでしたが、良い経験を積めたと思います。遅ればせながら、今年2024年の新人合宿について報告させていただきます。

行程：上高地～徳沢～長塀山～蝶ヶ岳～横尾（⇔涸沢）～上高地

メンバー：会3　黒木(CL)、椎屋

　　　　　会2　金子、木村(SL)、小嶋、田中、日比、森、吉田

　　　　　会1　江田、栗田、渋谷、武田、中田、橋本、本田、結城

5/28 1日目　快晴～曇り

6:30上高地バスターミナル～6:40河童橋～7:35明神館～7:50徳本峠分岐～8:45徳澤園～13:50長塀山～15:20妖精ノ池～15:50蝶ヶ岳～16:05蝶ヶ岳ヒュッテ

出発の朝、河童橋前にて。みんな笑っていい顔をしていますね。どーだ、学校さぼり散らかして山に来た気分は。

うーん、壮観！歩荷量は大体30~35kg。それが17人分の列をなして闊歩しているところです。今年の合宿は人数が増えて、隊列の長さに苦労しました。ぜいたくな悩みです。

中央は明神岳(？)いい天気です。

急登の長塀尾根を登る。ガンバレガンバレー

長塀尾根の上部からはまだ雪が残っていました。上級生の人数に余裕がある分、積極的にスポットに入ります。奥には蝶ヶ岳ヒュッテが見えています。あともう少し。

蝶に登頂（激ウマ）の図。半分切れているのは黒木さん。

before

after

前年と同月、同じ場所で会2の写真を撮ってみました。なんか恥じらいがなくなったというか、理性が使い物にならなくなった感じがしますね。

黄昏のライチョウと日比と松本平。

初エッセンは麻婆春雨。この日以降、伏線を回収するように春雨に降られる。ちべたい。麻婆は降っては来ませんでした。

5/29 2日目　曇り時々雨

5:00起床～6:35出発～7:10横尾分岐～8:05ここで２隊に分ける(2400m地点)～11:25槍見台～12:15横尾B.C.

この日は朝から雨に降られ、主稜線上は前後の人の声が聞き取れないほど強い風が吹いていました。

風でテントが押されて、飯もろくに食えません。とはいえ、そんなことも言っていられないので、各々ろくに食ったり食わなかったりして外に出て撤収しましたが、テントが飛ばされかけました。危なかった。。。

稜線を過ぎて横尾へ向かう道中、雪が出てきてスピードが落ちたので、余剰分の上級生がテントを持って先行し、一足早くB.C.を設営することにしました。結局先発隊は後続より3時間近く差をつけて下りました。絶対走っただろ。

志半ばでダウンする中田。

5/30 3日目　大雨

4:00起床～5:05出発～5:10引き返し～5:15横尾B.C.

なんだこのふざけた行動記録は？そう思われた方も多いはず。というのはこの日、大雨で進むつもりは毛頭なかったのですが、朝準備して出発する練習ということで、出るだけ出て濡れるだけ濡れるサプライズ撤退を会1に贈りました。反応は微妙でした。贈り物ってむつかしいね。

あとは終日テント内で沈殿。テント内の最大水深は20mmでした。

5/31 4日目　晴れ

4:00起床～4:55出発～5:45本谷橋～8:10涸沢ヒュッテ～8:35雪訓開始～12:20雪訓終了～12:40涸沢ヒュッテ発～13:55本谷橋～14:55横尾B.C.

この日は初めての雪上訓練。横尾を出て間もなく、河畔林を歩いていると、何か黒いものが横切ってワッと一気に隊列が乱れたので、ナンダドウシタと尋ねると子熊が列の中ほどを横切って行ったらしい。

ちなみにクマの経路上にいた吉田は身を翻して攻撃をかわし、武田も回避後に尻もちこそついたものの無事でした。素晴らしい、二階級特進！

途中の本谷橋。立派な橋にかけ変わっていました。去年と同様ここから雪渓が出始めましたが、今年のほうがかなり小さく雪も軟らかかったです。

今年もやりました、涸沢バシリ。まだまだ会1に上位は譲りませんよ。一着は小嶋(2)。（後輩4人に抜かされた奴が何言ってんだ）

雪訓の図。ガンガンやりました。完璧な歩行技術を身に付けよう。

雪訓後は、涸沢ヒュッテでカップラーメンをいただきました。スタッフの方々、SACのOBの方々、毎年本当にお世話になっております。ありがとうございました。

帰ってきたら外エッセン！この日はフルーツ缶とナタデココ缶合わせて6kgをサイダー4Lで割って食べました。

缶切りがないときは、安直に石や拳やピッケルでこじ開けるのではなく、ハーケン（ナイフ）とアタマを使いましょう。以上、今日から使えるライフハックでした。

スナイパー武田

※彼は米を炊いています。

キショシンメトリー。

6/1 5日目　晴れのち曇り

4:00起床～4:55出発～5:40本谷橋～8:10涸沢ヒュッテ～8:35雪訓開始～12:20雪訓終了～12:40涸沢ヒュッテ発～13:55本谷橋～14:55横尾B.C.

今日も今日とて雪訓＆バシリ。この日は上級生が会1に一対一で対応し、逃げ場のない一人一人に寄り添った指導をしました。

楽しそう。

メチャ楽しそう。

さあ、明日は帰るだけ。最終エッセンは宴会でした。たのしかったー

潰れたヒト。

狂ったヒト。

6/2 6日目　雨

6:00起床～8:00出発～9:30徳澤園～10:35明神館～11:25河童橋～11:35上高地バスターミナル

帰ってきたところです。

今回の新人合宿は、ピークは初日しか踏めないし、雨は降るわであまり面白さに富んだ山行ではなかったかも知れません。また自らの技量不足をいたるところで痛感しました。しかし現役だけで合宿を完遂できたということについては、得るものがありました。もちろんまだ未熟なところばかりですが、今後もどんどん山に行って精進する所存です。来年は槍に行こう！

文責：金子(2)

来たれ、信州大学山岳会。

われわれは、君の経験の有無は問わない。ここに入ってきている部員は、みんな君同様に山の素人ばかりだ。想像したまえ冷たい雪の中、吹雪,嵐と闘って目的をひとつにしてみんなが力を合わせ登ることを・・・。お互いが信頼し合い、ザイルで命と命を結ぶ。狭いテントの中で寝起きをともにし、同じカマのメシを食い、お互いを助けあっていく。われわれ部員は、兄弟のような愛で結ばれている。この山岳部に入ってきた新人はだれでも経験によって差別されることなく山の基本の歩き方から教わってゆく。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　植村直己　『青春を山に賭けて』より

新入生合格おめでとう。

新歓情報

4/10(水)24番教室 19:30-20:00

4/11(木)24番教室 19:30-20:00

入会締め切り

4/12(金)BOX　19:00　時間厳守

『信州を遊びつくせ！』