
あらよ。会3の虎之介。また3月の山行、白馬岳主稜。
高井さん、竹田、虎之介の3人で3/29、30の2日間、白馬岳主稜行ってきました。
計画の時は、美味しい雪を食べに行くつもりだった。整った雪壁の上で手にアックス握りしめて、足元はアイゼン踏みしめて、気持ちよく晴れた白馬岳頂上に抜けるつもりでこの山行を計画した。それで今年の冬はひと段落つけようと。
けれども結果はどうだ。初日は曇りのち雪、と言うよりも吹雪、2日目は曇りのち雷雨、常にガス。あるいはこう言った天候とのにらめっこが山の常なのかもしれない。しかし、これはあまりにも非情じゃないか。こんなのただの修行だ。吹き付ける風、この時期の湿っぽい雪。4峰付近で設営したテントも風に煽られてまるでパンクロック。楽しみにしてた雪壁もモナカ急斜面のラッセル。山頂はガスと風雪のおかげさまで滞在時間40秒。何だこれ。
下山は小蓮華尾根から。入山前までの天気が気温上がったり雪降ったりと荒れていたので大雪渓は下れない。そう判断して雪崩の危険性の少ない小蓮華尾根にしたのだけれど、やめてくれよ。三国境あたりから急にガスが濃くなって3メートル先ホワイトアウト。尾根が見えない。尾根が見当たらないどころじゃない。言ってしまえば今歩いてる雪面が、ホワイトアウトと綺麗に溶け合って完全な白になる。見えない。足がいつ地面に接地するのかわからない。油断してると急に地面が消える。そして落ちる。雪庇を踏み抜く事と斜面を滑り落ちることを警戒しながら一歩一歩確実に足を出す。
しかし神様もびっくり、モーセが海を割ったかのように精巧な読図力とコンパスさばきによって、なんとか小蓮華尾根の末端まで降りてくる。安心も束の間その頃には雪が雨に変わる。しかも真上で雷がなっているじゃないの。光と音の差、3秒。これ絶対今日山入っちゃダメな日。早く雨を逃れたい一心で林道を歩き、やっぱり下山後は温泉。生きててよかった。
そんな修行の山行。白馬主稜でした。