錫杖岳 前衛壁3ルンゼ

北ア 錫杖岳前衛壁 3ルンゼ

2018年2月28日

塩谷(会5) 京屋

3ルンゼはアルパインクライミングの道場・錫杖岳の入門的なルート。氷雪のミックスルートで、氷の発達具合によって難易度は変化する。3月を目前としたこの時期なら、ベストに近いコンディションだろうということで、トライしてきた。

4:45 槍見温泉〜5:50 クリヤの岩小屋〜6:30 3ルンゼ出合〜7:10 登攀開始(F3)〜8:30F6下〜9:40 コル(登攀終了)〜10:30-11:00 クリヤの岩小屋〜11:35 槍見温泉

気合の松本3時集合。そして昨日は知り合いが3ルンゼで敗退しているらしい。不安にはなるがトレースは期待できる。結果的に締まった雪とトレースのお陰で1時間で岩小屋に到着した。準備を整えているうちに夜が明ける。

中央が2ルンゼ。この日も1パーティ取り付いていた。

3ルンゼ出合。全くと言っていいほど寒くない。多くのパーティがそうしているように、F1F2はノーロープで。適度に硬く、快適ダブルアックス。

F3からロープを出す。チョックストーン(C.S)2m左は傾斜が緩いが、氷がグズグズでプロテクションが取れないのでC.S左脇からいく。こちらも氷は未発達で、ベルグラスンスに乗り移るところが緊張する。付近に敗退したと思われるV字スレッドあり。

F4はC.Sの下を潜る。抜け口付近は雪ではなく、完全な氷のトンネルでスクリューがバッチリ。こういうの好き。F5はトポではⅣ、A0になっているが、左壁に氷が張っていたので快適なアイスクライミング。13cmスクリューがぎりぎり入り切らず、ガースヒッチで。F6は、左壁に2ポイント、エイド用の支点が打たれているが、右壁から登る。C.Sの周囲20cmくらいにしか氷がなくアックスが決まらない。諦めて微妙な体制からスタンスをあげマントルを返す。この氷が繋がることはあるのだろうか。あとはコルまで容易な雪壁を行く。時間的にはグラスホッパーも行けそう。いやでも、ぶっ立ってるな。そしてスクリューの手持ちは3本しかない。あれは無理だとしても北東壁のアイスに継続する計画にしてもよかったと思う。
下降は往路を懸垂で。槍見温泉についてもまだ昼前だった。「有意義な午後を過ごせますね」と彼は言ったが、翌日会ったとき何をしていたか聞くと、「寝てました」だそう。俺もまた然り。
次は「バッタ」も、登りたいね。