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あらよ!会3の大槻です。久々に投稿します。 今回は北アルプス・後立山連峰の縦走の報告です。 日程:2017/2/28~3/5 メンバー:会4)内田 塩谷 会3)L大槻 会2)小山 薮内 行程:2/28 日向山ゲート~丸石尾根取付~2205m付近(T.S.) 3/1 T.S.~蓮華岳~針ノ木岳~スバリ岳~2650m付近(T.S.) 3/2 T.S.~赤沢岳~鳴沢岳~新越乗越~岩小屋沢岳~棒小屋乗越~T.S. 3/3 T.S.~種池山荘~爺ヶ岳~冷池山荘(T.S.) 3/4 T.S.~布引山~鹿島槍ヶ岳~八峰キレット~キレット小屋(T.S.) 3/5 T.S.~口ノ沢ノコル~北尾根ノ頭~五竜岳~西遠見山~中遠見山~アルプス平 2/28 快晴 5:00 BOX集合 7:50日向山ゲート 9:50丸石尾根取付 11:05 1700m付近 12:25 1960m付近 13:40 2205m(T.S.) BOX集合後、車2台で出発し、1台を下山口の白馬五竜スキー場へデポし日向山ゲートへ。ゲートから扇沢駅まで2ピッチの車道歩き。関電トンネルの保守の作業員と思われる車が10台くらい我々を追い越していった。 出発! 車道歩き 丸石尾根は扇沢駅に向かって左側に末端を伸ばす尾根であり、雪に埋もれた篭川を渡り取り付く。車道は埋まっていたため末端ではなく適当な斜面から登った。この日は快晴で日差しが強かった上、メンバー5人のうち3人に山行のブランクがあり、足が攣るなどバテバテであった。雪は連日の晴天のためかかなり表面が固い。樹林帯は鬱陶しい藪はなく快適。 中央の建物の奥の斜面から取り付く テン場まであと少し 2205m付近は広い平地で扇沢駅を囲む稜線と大町市街をよく見渡せるよいテン場であった。 テン場より蓮華岳方面 3/1 快晴 4:30起床 6:00発 6:55 2400m岩場下 8:20 2600m付近 9:15蓮華岳 10:15針ノ木峠 12:05針ノ木岳 13:50スバリ岳先2650m付近(T.S) 初日の状況から今日で蓮華は越えられるだろうと踏んで出発。1ピッチで丸石尾根の核心である2400m付近の岩場の下に出る。ネット上の記録に合った通り広いルンゼを左上し、木と木の間をぬって雪壁を登り岩場の上に出た。 テン場付近から見た岩場 雪壁の登り 雪の状態によっては慎重に行きたい ここから先は礫とハイマツの単調な尾根を登り蓮華岳東尾根と合流。そこから30分程度で蓮華岳山頂へ到着。 蓮華岳山頂にて 針ノ木峠へはしばらくなだらかな斜面を下った後、岩混じりの急斜面を下る。針ノ木小屋はほぼ雪に埋まっていた。ここから針ノ木岳への登りでは、ワンポイントの岩場があるが、雪のつながっているところを辿って問題なく通過した。針ノ木岳手前の小ピークは積雪の状態を見てトラバースした。 針ノ木峠手前より針ノ木岳方面 針ノ木岳から下ってスバリ岳へ登る。黒部側は岩だらけに見えるが、夏道沿いに登ることができた。もし雪に埋まっていたとしても結局は夏道を辿ることになると思われる。スバリ岳の先でテン場を検討した結果、吹き溜まりや雪庇でない場所ということで2650m付近の斜面を削ることになった。幸い風や雪の影響をほとんど受けずに済んだ。 スバリ岳へ夏道沿いを行く 3/2 晴れ→雪 5:00起床 6:30発 8:00赤沢岳 9:10鳴沢岳 10:10新越乗越 11:35岩小屋沢岳 14:00種池山荘手前(T.S.) この日は、行程が計画よりもかなり進んでいたため、のんびりいっても良いという雰囲気もあったが、やはり進めるときに進んでおこうということで、棒小屋乗越の先まで伸ばした。赤沢岳は登りも下りも簡単。鳴沢岳は下りで岩場やクライムダウンを必要とする斜面が出てきた。岩小屋沢岳に到着したころから雪とガスになり、視界が一気に狭まった。岩小屋沢岳の先は黒部側がなだらかな広い斜面の尾根になり、方角と稜線を意識しておかないとルーファイミスにつながる。この稜線ではどこを歩いてもズボるような区間がありイライラさせられた。北東から東へと稜線の向きが変わるところから100mほどの急斜面を一気に下り、その後棒小屋乗越前後のほぼ平らな稜線を膝程度のラッセルをしながら進み、種池山荘への登りの手前でテントを張った。 沢三兄弟(赤沢・鳴沢・岩小屋沢)にて 写っているのは今山行のバテバテ三兄弟(末っ子・薮内、次男・大槻、長男・内田)である^^; 3/3 風雪→晴れ 6:00起床 (待機) 11:50発 13:25爺ヶ岳南峰 14:10 赤岩ノ頭手前 14:55 冷池山荘(T.S.) 天気予報によるとこの日は少なくとも午前中までは風雪で、行動は難しいと思われたが、この日のうちに冷池山荘まで行けるかどうかが計画の成否に関わるため、出発するつもりで昼頃まで待機。風は強かったが晴れ間が見えたタイミングで出発し、3時間程度の行動で冷池山荘へ到着することができた。爺ヶ岳は中峰・北峰ともにトラバースした。種池山荘への登り、爺ヶ岳南峰への登りの途中、赤岩ノ頭・冷池山荘前後の樹林帯で膝程度のラッセルがあった。冷池山荘の冬期開放スペースは小屋の最も北側にあり、トイレ(紙付き)がある。6人用テントはやや歪むがぎりぎり張れる程度の広さがある。 待機中はみな読書? 晴れた!が風が強い!! 種池山荘付近 このあたりの稜線は固かったりズボったり・・・風向きなどの影響か 爺ヶ岳南峰にて 3/4 晴れ 4:00起床 5:30発 6:40布引山先 7:30鹿島槍ヶ岳南峰 8:10鹿島槍ヶ岳北峰分岐 10:00八峰キレット最深部 14:30キレット小屋(T.S.) この日は八峰キレットを通過するという、今山行の核心とも呼べる日である。風が強く寒いため1本中もゆっくりしていられない。鹿島槍南峰から吊尾根への下りは、ロープこそ出さないが上部は急傾斜で落ちたらバイバイ、下部は風向きのせいか固い雪面と柔らかい雪面が入れ替わりに出てきて歩きづらい、など緊張を強いられる区間が多かった。 まずは布引山へ 鹿島槍南峰 吊尾根・鹿島槍北峰分岐から南峰を振り返る 鹿島槍北峰はトラバースし、八峰キレットへ。ネット上の記録や書籍等では、積雪期の八峰キレットはほとんどが五竜から鹿島槍方面への縦走であり、本山行のような逆方向の記録はほぼ見つからなかったため、懸垂するのか夏道沿いにロープをFIXするのかは現場判断であった。結果、八峰キレットの南側上部には懸垂支点にできそうなピナクルはなく、木やハイマツも頼りないものばかりであったため、黒部側斜面をクライムダウン(下にハイマツなどがありかかとまで蹴り込めた)し夏道のトラバースを行くことにし、塩谷リードでFIXロープを張った。幸いトラバース道入口の針金を掘り出せたほか、鎖が埋まり切っていなかったため、キレット最低鞍部のハシゴまで比較的スムーズに進めた。 キレット最深部へ 問題のキレット北側の登りは、再び塩谷の空荷リードで夏道のある信州側の雪壁を登った。雪壁上部で、下の岩と積雪の間に空洞があるなど雪の付き方が悪く、さらに空洞を左に避けた斜面ではすぐに岩が出てしまい、フォローが歩荷して登るのに苦労する程であったため、塩谷・薮内・大槻のザックを荷上げして薮内・大槻は空荷でフォローした。 信州側雪壁をフォローする内田 信州側雪壁をフォローする薮内 (左手のところにあるのは、荷上げ時にザック側面から脱落した大槻のゾンデ棒。失くさなくてよかった) 雪壁の状態の悪さもさることながら、最低鞍部での待ち時間の間強風によって巻き上げられた雪に晒されていたことによって体が冷えていたこともフォローのパフォーマンスをかなり低下させていたと思われる。こういった時間の冷え対策をもう少し工夫したいところだ(小山は恋ダンスを踊っていた笑)。キレット北側の登りの支点は、大きめのピナクルにぐるっと巻かれた黄緑色の残置ロープであった。キレット南側上部から見るとこの残置ロープよりキレット側に鎖(?)のような残置支点も見えた。キレット北側上部は南側に対してピナクル等支点構築がしやすく、これがキレットを北から南へ通過する人が多い一要因であることが伺えた。キレット通過後もキレット小屋までの区間で懸垂一回と鎖場にFIXを1P張った。キレット小屋直前まで鎖とハシゴの連続であり中々気が抜けない。キレット小屋では小屋のすぐ裏(信州側)にテントを張った。立地が立地なだけに小屋の裏にテントを張ったにも関わらず風は強く非常に寒かった。 3/5 曇り→晴れ 4:30起床 6:00発 7:20口ノ沢ノコル 8:00北尾根ノ頭 9:15 G5峰10:45五竜岳 11:30五龍山荘12:35西遠見山下の平地 13:35 中遠見山14:35アルプス平駅 核心は前日に越えたが、天気予報的には3/6から最短でも4日間は風雪で行動できないことが予想され、キレット小屋のような逃げ場のないところで4沈するのは避けたいということで、最低でも西遠見までは行くことを目標に出発。朝はガスっていて視界が悪かったため、キレット小屋を出てすぐの夏道のトラバース道を行かず、小屋のすぐ北の小ピーク上を踏んで進んだ。その後もトラバースに手こずりそうな箇所を避け、ルンゼを上がって稜線上に出るなどし、概ね稜線上から進むことになった。 トラバースからルンゼヘ ルンゼ上から 口ノ沢ノコルまではクライムダウンや急な斜面のトラバースが数回出てきたが、そこから先はほぼ夏道であった。G5峰は見た目には黒々とした岩峰の登りだが、夏道同様稜線上から進めば鎖も設置されており問題なく通過できる。今回は南側からG5峰に上がるところにワンポイント5m程の雪壁があり、固い雪庇状になっていた。 北尾根ノ頭からG5峰 5m程の雪壁を登る G5峰・G4峰は鎖場のトラバース、クライムダウン、クライムアップを数回繰り返し終わる。五竜岳への200mの登りも黒々とした岩場が威圧的に映るが、夏道通しに鎖やマーキングが出ており、迷うことはなかった。岩場上部から雪の斜面となり、キックステップでトレースをつくりながら登る。傾斜が緩んで来たら五竜岳山頂は間近である。 今山行最後のピーク! 五竜岳からの下りは雪庇に注意しながらまずは鎖場へ。当たり前だが11月のプレ冬の時とは段違いの積雪量であり、鎖のある岩場をスルーして北側の雪の斜面から下ることができた。G1峰・G0峰のトラバースでは短いが岩が出ている急斜面のクライムダウンがあるが、それをクリアすればあとは下るだけである。 五竜山荘へ下る 五竜山荘からはトラバースはせずに白岳を経由することにした。白岳から尾根が南に折れるところあたりまでは、締まっているが膝~腿まで沈むような雪だったが、西遠見まで来ると雪はカチカチになりトレースもばっちり付いており、白馬五竜スキー場アルプス平駅までサクっと2時間の歩きで着くことができた。プレ冬の時とは遠見尾根の様子が同じ尾根と思えないほど変わっており新鮮な光景であった。 白岳から五竜岳を振り返る 遠見尾根はサクサク プレ冬の時は樹林帯のところがほぼ雪で埋まっており、なんだか新鮮な光景 リフトに乗っているスキー客のみなさんの視線が・・・ <まとめ> 本山行のルートはルーファイ、支点構築、ザイルワーク、歩行技術、ラッセル、雪壁の処理、歩荷など「冬山の総合力」が問われるルートであった。より素早く、的確な作業・判断ができることが重要であり、会3以下にはまだまだ磨いていく余地が大きいと感じた。例外的に好天に恵まれ、8+6の計画だったが無沈の6日で下山することとなった。もっと長く山に入れるようにメンタル面も改善していきたい。
by arayo_arayo
| 2017-03-16 23:22
| 積雪期個人山行
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