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自分たちの力で、自分たちの登山をしたいという思いが強くあった。そこで本合宿の目的としたのが、北アの中心部に位置する水晶岳。GWと10月に偵察山行を行い、厳冬期の水晶岳に登りたいという思いを一層深めるとともに、全員で力を尽くせば、なかなか得難い山行になることを確信したのだった。 (報告者:塩谷) ![]() 日程:2016年12月24日~31日 メンバー:会4 塩谷(CL) 蒲澤(SL) 内田 会3 植野 大槻 山下 会2 小山(気象) 前田(装備) 村上(エッセン) 藪内(医療・記録) 山口(会計・渉外) 会1 江川 佐藤 高井 行程:葛温泉~高瀬ダム~ブナ立尾根~野口五郎岳~水晶岳 (ピストン、行動日6日・沈殿2日) 12月24日(Day1) 葛温泉~高瀬ダム 雪→晴れ 7:45 葛温泉~10:05 不動沢手前トンネル出口(T.S)~10:40 偵察隊T.S発~13:30 ブナ立尾根1750m~14:00 偵察隊T.S着 本日の行程は葛温泉から高瀬ダムまで、舗装路に終始する。予備日を含めて14日分の装備のわりには、さほど重みを感じない。トンネル内にテントを張り、蒲澤を中心に5名がブナ立尾根の偵察に向かった。やはり下部は雪が例年より少なく、夏道を利用することができた。夏道は濁沢側を巻くように尾根に向かうが、途中1600m付近よりルートを外し直上。再び夏道にコンタクトする手前で1p、FIXした。 ![]() 葛温泉ゲートにて。 ![]() 高瀬ダムのロックフィルを登っていく。さて、ここで問題。 手前の彼が手に持っているものは何でしょう? 正解は・・・・ ![]() これです!!今日はクリスマスでした。 こんな感じで初日は入山パーティ。たらふく食って合宿の始まりを祝った。 12月25日(Day2) 高瀬ダム~ブナ立尾根~烏帽子小屋 快晴 5:50 T.S発~8:00 1720m~11:00 2208m三角点~13:30 烏帽子小屋 現時点では27日が悪天の予報。計画上では烏帽子小屋で捕まることが予測された。だが、警戒していた急峻な地形のブナ立尾根下部は、さぼど問題にならないことが前日の偵察でわかっていた。よって2日で野口五郎を目指すことに。本日烏帽子小屋に行けるかどうかが明暗を分ける。 まずは、上級生4名をラッセル隊として先行させた。後続はトレースを追うだけなので、順調に高度を稼ぐ。三角点でラッセル隊を別の4名に交代。上部はさすがに雪が深くなり、空身ラッセルを採用した。非常に楽しい時間だった。結果、7時間半ほどで標高差1300mを登り切り、烏帽子小屋に到着。順調な1日だった。 ![]() ラッセル隊(前半)。急傾斜になると多少つらい。 ![]() 唐沢岳。中腹に浮き出るように見える幕岩が異様な光景を見せる。 12月26日(Day3) 烏帽子小屋~野口五郎小屋 高曇り→風雪 6:30 T.S発~8:30 三ツ岳のコル~10:30 野口五郎小屋 高気圧の外縁部に差し掛かり、高曇りの天気となったが、富士山や能登半島まで臨むことができた。稜線上の雪は風で吹き飛び、アイゼンで快適に登る。特に危険個所はなかったが、三ツ岳の先からは風が急速に強まり、時折あおられるほどであった。作戦通り、2日で野口五郎に達し、水晶岳に王手をかけた。冬型が緩むタイミングでピークを狙いたい。 ![]() 「はーい。撮るよー。」と前田君。ちなみに彼は、使い捨てカメラを持参していたのだが、初日の林道ですでに7枚撮っていた。なぜだ・・・ ![]() 合宿感でてます。 ![]() 水晶岳。このあたりから風が強まった。 12月27日(Day4) 沈殿 風雪 低気圧の通過により沈殿。2100m付近まで雨が混じるほど気温があがったという。周囲は荒れに荒れ、用便すら困難な状況であった。ひたすらトランプに興じる。 12月28日(Day5) 水晶岳アタック 風雪→快晴 6:50 FIX隊発~7:00 本隊発~7:40 竹村新道分岐~8:45 東沢乗越~9:45 水晶小屋~10:55 水晶岳~12:10 水晶小屋~14:25 野口五郎岳~14:35 野口五郎小屋 冬型は長期化することなく、緩み始めるらしい。こんなにも早くチャンスが巡ってくるとは思ってもいなかったが、前日のリーダー会で状況を見てアタックすることを決める。 朝早い時間は視界もなく、風がうなりを上げていたが、次第に雲間から青空がのぞくようになった。回復傾向であるため塩谷・内田・大槻・小山・村上の5名が、FIX隊として先行し、本隊もその後すぐに出発した。 ![]() ![]() 空が明るくなり、テンションが上がる。だが、東沢乗越からの岩稜帯をゆくころには風が強まり、周囲は再びモノトーンに沈んだ。ルートは基本東沢谷側を巻き、ここではロープを出さなかった。 水晶小屋で一息つき、いよいよ水晶岳本体にとりかかる。最初の岩峰を左の雪壁状から登り、ここにピトン2枚で懸垂用の支点をセット。直下の岩峰は西側をトラバースしたが、雪面が硬かったため、1pFIXした。 ![]() ちょうどそのころ、青空が広がり始めた。まさに、劇的なタイミング。槍穂高が浮かび上がり、神々しいほどだった。 ![]() ほどなく、山頂へ。そこからはおよそ下界らしきものは見出すことができず、どこを見ても山に囲まれていた。自分たちが山を登ったというよりも、登らせていただいたという言葉が至極妥当に思えた。全員で肩を組み、会歌『春寂寥』を歌う。最高な時間だった。 ![]() ![]() 長居するほどの時間もないので、下山する。行きで通過したFIXを通過し、1回の懸垂で水晶小屋に帰還。風も弱く、穏やかな稜線を野口五郎小屋まで戻った。 ![]() ![]() ![]() ![]() 12月28日(Day6) 沈殿 晴れ(強風)→風雪 高気圧の影響がまだ残っており、天候は晴れ。前半・後半に分け烏帽子小屋を目指すが、前半隊が強風のために帰ってきた。赤旗を持ったメンバーが吹っ飛ぶほどの風だったようだ。天候は悪化傾向であり、沈殿を決め込む。 12月30日(Day7) 野口五郎小屋~ブナ立尾根2230m付近 風雪→晴れ 10:35 野口五郎小屋~13:20 烏帽子小屋~14:40 ブナ立尾根2230m付近 本日も沈殿する覚悟ではあったが、早々に天候は回復し、風も若干落ち着いた。塩谷・植野で稜線に上がり、許容範囲だと判断。行動することにする。前日同様、前半と後半に分けたが、前半隊が野口五郎と三ツ岳の鞍部で苦戦していた。近づいてみるとそこだけ異常に風が強く、風の息を読み、1年をかばいながら越えた。三ツ岳を越えると風は落ち着き、無事稜線を脱することができた。2230mの三角点付近をT.Sとするが、その上部、タヌキ岩周辺で悪いトラバースがあった。 ![]() 風が強い!! ![]() おい、雪遊びするな! 12月31日(Day8) ブナ立尾根2230m付近~高瀬ダム~葛温泉 晴れ 6:50 T.S発~8:00 1900m~9:25 ブナ立尾根取付~11:40 葛温泉 信州側は気圧の谷の影響を強く受けることはなく、青空が広がった。残るはルーファイの問題であるが、ここはあえて山下・植野・藪内・山口の会3・会2パーティに偵察を任せた。序盤、ルートミスがあったが、後半は問題なく下降することができた。降りきってしまえば、あとは舗装路を歩くのみ。「合宿が終わるのがさみしい。」と内田が言ったが、同様のことを私も思っていた。当然、安堵や充実感もあったが、今までの冬合宿とは一味違う感慨深さがあった。そして、この林道は今までのことを思い返すいい時間だった。 ![]() コケたやつは写真を撮られる。 ![]() 葛温泉ゲートに帰着。 構えて構えて臨んだ冬合宿であった。ブナ立下部の処理、ラッセル、寒波によって何日間もハマるなど様々なことを想定したが、非常にあっさりと合宿を終えた。だが、消化不良だとか自分たちに実力があったとは思わない。本当に我々は恵まれていたと思うし、様々なことに対して自然と感謝の気持ちが沸き起こった。私はまだまだ登り続けるけど、今後は緩やかに世代交代をしていかなければと思う。それにしても、いい合宿だった。 CL 塩谷晃司
by arayo_arayo
| 2017-01-03 21:06
| 合宿
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