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あらよ、渉です。 先週24~26日で小平さんと屏風岩に行ってきました。 横尾から正面にどーんと見えている、あの壁。 今回は「雲稜ルート」と「オープンロード」の二本を登攀してきました。 24日 8:42松本駅発(上高地線) → 9:25新島々駅発(バス) → 10:30小梨平バスターミナル 10:45小梨平発 ~ 12:20徳沢 ~ 13:20横尾 ~ 14:00テン場着 前夜に飲み過ぎて、二人とも若干の二日酔いで入山。 公共交通機関でのんびり上高地へ。 横尾までの3時間の歩きはいつも妙に長く感じて好きになれないのだけれど、 二人でくだらない他愛もない話をしていたらそんなのもすぐに終わった。 女性とすれ違う度にそっと振り返る小平さん。 一方、すれ違う人が持っているカメラに目が行く僕。 趣向が全くズレていて、なんだかおかしい。 横尾に着いてベースを張って、のんびり入山日はおしまい。 25日「雲稜ルート」 5:15起床 ~ 5:45BC発 ~ 6:20 T4尾根取り付き ~ 7:40 T4 9:15扇岩テラス ~ 12:00雲稜ルート終了点 ~ 13:36屏風の頭 14:15最低コル ~ 15:50奥又白谷出合い ~ 17:10BC帰着 4:30に起きるはずが、二人とも寝坊して5:15。 「やっちまったなー」と頭を掻きつつ、チキンラーメンを齧って出発。 屏風岩までの涸れ沢を詰めて、アプローチのT4尾根に取りつく。 毎回登らなくてはいけないこのルート、面倒だけれど、 ルートとしては結構快適で侮れません。 T4から「雲稜ルート」に取りつく。 僕は昨年江川さんと登っていて、その時はルートの終了点から懸垂下降したのけれど、 今年はそこからさらに薮を漕いで屏風の頭まで抜けてみることにした。 1ピッチ目の長いコーナーは小平さん、 2ピッチ目のクライムダウン~フェースは僕がリード。 扇岩テラスからの3ピッチ目も僕がリード。 このピッチはA1のボルトラダーのフリー化で、5.11c。 去年登っているのだけれど、今一度やってみたら核心がこなせずA0で抜ける羽目に。 ありゃりゃー、弱ってるんだか、鈍ってるんだか。 とにかく時間が勿体ないので、次のピッチへ。 4ピッチ目はランナウトするトラバースで、また僕がリード。 5ピッチ目のつるつるのコーナーは小平さんがリード。 (写真は去年のものです。あしからず) 6ピッチ目の草付きを僕がリードして、クライミングは終了。 そこから汚い泥のルンゼをロープ無しで慎重に登って、薮漕ぎに入った。 (この泥のルンゼ、ロープを使おうにもプロテクションがほとんど取れそうにないので、登る方はくれぐれも注意を。) 薮が深いかと思いきや、意外に踏み跡がはっきりついていて分かりやすかった。 1時間ほどで屏風の頭に到着。 小平さん、口から何か出てますよ。 しばらくまったり休んだ後、屏風の耳、最低コルを経てパノラマ新道を通ってベースに帰った。 26日「オープンロード」 4:45起床 ~ 5:30BC発 ~ 6:20 T4尾根取り付き ~ 7:25 T4 7:35 T2 ~ 7:50登攀開始 ~ 11:26オープンロード終了点 下降開始 13:07 T4尾根取り付き ~ 13:51BC帰着 ~ 14:00テン場発 14:30横尾 ~ 15:20徳沢 ~ 16:15明神 ~ 17:10小梨平バスターミナル また二人揃って寝坊した。 が、この日は小平さんの希望でチキンラーメンをちゃんと煮込んで食べましたとさ。 それでも出発までこの早さ。チキンラーメン恐るべし。 さて、前日と同じアプローチをこなして、T4からT2まで草むらをトラバース。 「オープンロード」は東壁の顕著なカンテをたどる「東稜ルート」をフリー化したもの。 「東稜ルート」が完全にエイドルートなので、壁に弱点が少なく、 ずっと傾斜のきついフェースクライミングが続く。 最高グレードは5.12a。これは難しい。 前日に雲稜ルートで5.11cが登れなかったので、「大丈夫かなー」と少し不安を抱えて取りついた。 1ピッチ目は5.10d。 出だしのホールドが遠い以外は問題なく、5.11あるという噂はあるけどやっぱり5.10という感じ。 問題は2ピッチ目。40メートルの傾斜のきついフェースを登る5.12a。 中間部まではオンサイトで行ったものの、壁の傾斜が一番きつくなる核心で案の定A0。 核心が終わるところまでエイドで登って、そこからビレイ点までまたフリーで登った。 うーん、やっぱり大きな壁の5.11以上は難しいなぁ。 アブミでフォローしてきた小平さんは「何だこれ、すげー」と笑っていた。 3ピッチ目はトラバース~簡単なフェースを辿る5.9 4ピッチ目はオーバーハングしたフェースを越える5.11a。 ここでも、出だしの脆い部分でA0した。 もうお疲れでしたね。 5ピッチ目の5.10aは小平さんにリードしてもらい、 6ピッチ目の5.10cはまた僕がリード。 ここまでくると、シューズが痛くて仕方ない。 ボルトが遠めのスラブから、最後は快適なランぺを登って終了。 空は真っ青、頭上には赤くなったナナカマド。気持ちよかったー。 下りは同ルートを懸垂下降して、むくんで痛む足にヒーヒー言いながらT4尾根まで下りきった。 ベースに帰り、思ったよりも登攀がスムーズだったので、そのまま下山することに。 横尾から小梨平までの3時間は、来た時と同じように、 また他愛もない話に花を咲かせながら歩いて行きました。 やっぱり屏風岩は厳しいな、と痛感した山行でした。 体力面でも精神面でも、錫杖や剱の岩場のひとつ上をいっているように感じます。 でも見方を変えれば、それだけハードな登攀が出来る貴重な岩場、ということでしょう。 鍛え直して、今度はしっかりオールフリーで登ろう。 でも、それは来年の夏の話かな。 それまであばよ、屏風岩。
by arayo_arayo
| 2012-10-02 00:12
| クライミング(フリー/アルパイン/アイス
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