小島です。
遅くなってしまいましたが、4月15日に行なった雪上技術訓練について書きます。
鹿島槍の近くにある大谷原まで車で移動し、西俣出合まで1時間ほど歩きました。出合から西沢を少し登ったところで訓練を開始。
積雪は昨年より少し多かったです。

まずは、基礎的な歩行技術の確認。新人合宿で1年に教えるための予行です。
次に、支点の構築の練習。スノーバーや柴などを埋め、荷重を掛けてみました。

埋めるタイプの支点は、雪をよく踏み固めることが重要だと再確認。この日は雪が湿っていて重く、強度の高い支点を作りやすい状態でした。
また、土嚢やザイル袋に雪を詰めて支点にする方法も試してみました。

3人で思いきり引っ張ってから、掘り出したところ。折れ曲がっていますが壊れませんでした。
積雪の状態によっては懸垂下降に充分使えそうです。
その後、スノーボラードを使った懸垂下降や、ビレイの練習を行ない、FIX通過のシステムを確認し、
最後に、ツェルトを使った傷病者の梱包・搬送を練習しました。

斜面で足を怪我したという想定で、平らな場所を作って梱包し、ザイルを使いながら西俣出合まで引きずり降ろしました。
傷病者役に感想を訊いてみて分かったのは、
「下にマットや寝袋を大量に敷かないとかなり寒い」
「移動するときは話しかけながらゆっくり動かさないと、驚いたり酔ったりする」
ということでした。
梱包だけは昨年もやりましたが、斜面で搬送する練習ができたのは良かったと思います。
今年は、ピッケルストップの練習はできませんでしたが、昨年と比べると収穫の多い訓練でした。
ゴールデンウィークには赤岩尾根を登る予定です。